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21/08/16 プレスリリース
外資系企業初の動物病院、 DCC Animal Hospitalが与えるインドでの好影響

インドでは現在、所得水準の著しい上昇を背景にペット頭数が急増する一方、小動物医療を担う獣医師の不足が深刻化しています。A’alda Pte.Ltd(本社:シンガポール。以下、アルダ)は、2020年から2021年にかけて外資系企業で初めて動物病院「DCC Animal Hospital」を開院。畜産を中心にしてきたインドの獣医療において小動物医療の質の向上を図るほか、DXを推進することで顧客体験を高めるなど、数々の取り組みは現地メディアからも高い評価を受けています。 

 

INDEX

 

 

インドで深刻化する獣医師不足問題 

アルダが国際獣疫事務局(OIE)のデータをもとに算出したところ、インドでは獣医師ひとりあたりのペット頭数が2018年時点で4,222頭。5年後の2023年には約10,000頭にも達するという試算が得られました。 

インドで圧倒的な獣医師不足を引き起こしている要因のひとつが、ペットの爆発的な増加です。2018年からのわずか5年間で2,100万頭から5,100万頭へと増えると予測されていますが、インドではペットを専門とする獣医師の育成体制が整備されているとは言い切れません。その背景にあるのが、インドの産業構造です。インドでは乳製品の消費量が世界一とも言われるほど、酪農が主要な産業。国家として畜産業に力を注いでおり、大学教育も小動物より大動物を中心としたカリキュラムとなっています。また、インドの約90%の獣医師が畜産動物に従事しており、その多くは政府系機関に雇用されていると言われています。残りのわずか約10%がペットをはじめとする小動物臨床に従事しているとされる現状を踏まえ、ひとと動物の幸せを実現するためにインドでの獣医師不足の解決にアルダは取り組んでいます。 

 

外資初の動物病院「DCC Animal Hospital」を開院 

インドでペットを専門とする獣医療の充実が求められる中、アルダはグローバルに展開する外資系企業として初めて、2020年10月にニューデリー市内に小規模動物クリニック(DCC Animal Hospital・GK-2)を、2021年3月にグルグラムにインドでの基幹病院となる大規模動物病院(DCC Animal Hospital・グルグラム)を開院しました。 

DCC Animal Hospital・グルグラムは、アルダの理念「パートナーとしてのペットの健康とライフスタイルの変革と、ひとと動物の幸せ」を実現するため、既存施設を買収するのではなく、用地確保からすべてフルスクラッチで建設。小動物医療に成熟した日本の動物病院のノウハウを生かしながら、インドに適した動物クリニックを完成させました。 

「アカウンタビリティ(説明責任)」「トランスペアレンシー(透明性)」「カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)」を高めるなど、これまでインドで運営されてきた動物病院とは一線を画す取り組みは、多くのペットオーナーから好評を得ています。 

 

現地での成果①「インドで著名な獣医師による影響力」 

アルダがインドでDCC Animal Hospitalを展開するにあたり、欠かすことのできないパートナーとなっているのが著名なインド人獣医師、ビノッド・シャルマ氏です。インド獣医師界とのパイプ役として強い存在感を発揮したほか、建設地の選定、施工会社の決定・発注、プロジェクト管理までをアルダと二人三脚で実施。さらにシャルマ氏がDCC Animal Hospitalに参画したことで、一般のペットオーナーからの認知も大きく向上。一般のペットオーナーがDCC Animal Hospitalを知るきっかけのひとつになったことで、質の高い獣医療をより多くの方にお届けできるようになっています。 


ビノッド・シャルマ氏略歴 

ビノッド・シャルマ博士は、インドで最も優れた獣医のひとりとして知られています。シャルマ博士は、HAUヒサールを卒業した後、1994年から2013年にかけて主要な動物福祉団体を率いて最高責任者を務めました。この期間中に、シャルマ博士がインドで最初の動物用血液バンクを組織したことで、Limca Book of Recordsに名を連ねました。シャルマ博士はまた、英国動物虐待防止協会(RSPCA)から動物福祉のトレーニングを受け、スイスのチューリッヒ獣医大学から高度な臨床トレーニングを受けています。さらにインドと海外の両方で動物福祉と獣医サービスに関する論文を多数発表。過去30年間、臨床獣医師として積んできた豊富な経験をベースに、現在はDCC Animal Hospitalの総院長として病院を率いています。 

 

 

現地での成果②「動物診療のクオリティを底上げ」 

酪農が主要産業のひとつであるインドでは、獣医師の育成も畜産を対象としたカリキュラムが中心で、犬や猫をはじめとする小動物の医療に多くの課題を抱えます。 

そこでアルダがDCC Animal Hospitalをインドで展開するにあたり取り組んだのが、小動物臨床に特化した教育環境の整備です。日本や欧米で行われている研修プログラムをそのまま転用するのではなく、前提となる知識や経験の差を加味した上でシャルマ氏や、日本から赴任する渡辺獣医師が独自の教育プラグラムを構築。デジタルツールを活用すると同時に、OFFJT/OJTの両面からアプローチし、臨床技術や獣医師としての倫理観の向上に努めています。 

こうしたアルダの取り組みの成果は来院したペットオーナーからお喜びの声を集め、インドでの小動物を対象とした医療の質の向上に大きな貢献を果たしています。 

 

現地での成果③「世界展開を見据えたテクノロジーの確立」 

インドに限らず、一般的に動物病院はそれぞれが独立して運営され、情報の共有や規模の拡大を必要とされてこなかったため、他の産業と比べてデジタル化が進んできませんでした。また、インドでは診療記録が紙で管理され、その保管体制も整っているとは言えない状況です。そのためペットオーナーの多くが診察の際に過去の診察記録をまとめたファイルを持参するのが一般的でした。 

アルダでは優れた顧客体験を実現するため、病院管理システム(Hospital Management System、以下HMS)を開発し、電子カルテや処方・在庫の記録など、病院運営に必要な情報をすべてデジタル管理。さらに顧客側の機能として予約、事前問診、来院のリマインド、決済までをWeb上で行えるほか、オンライン診療にも対応をしています。 

今後、アルダでは電子カルテの高度化、AI技術を活用した鑑別診断のサジェスト機能など、さらなる動物医療のDX化を推進。病院運営の効率化と、顧客体験の向上をさらに実現していきます。また、インドで先駆けて運用するHMSは、動物病院運営のデジタルプラットフォームとして世界展開を予定。さらに犬の個体識別技術として「鼻紋認証技術」の開発に取り組むなど、ペットヘルスケアテック企業としての影響力をより一層高めていきます。 

 

INFORMATION

DCC Animal Hospital & Petcare, Gurgaon
Jagdamba Farm, Carterpuri Marg, Sector 23A, Gurugram, Haryana – 122016
contact@dccpets.in
(+91) 9311560101

DCC Animal Hospital, Delhi
E-556, Greater Kailash-2, Upper Ground Floor, New Delhi 110048
contact@dccpets.in
(+91) 7428535050

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